今日だけ生きる為のブログ

30代後半、フリーター、彼女いない歴=年齢 つまりはそういうことです すべての葛藤を抱えた30代に捧げる

森田療法 (講談社現代新書) 岩井 寛 5

 

森田療法 (講談社現代新書)

森田療法 (講談社現代新書)

 

 

ブログが書ける日はまだしも前向きな気持ちになれた日です。最近特に数か月にわたって原因不明に体調が悪いこともあって気分が塞ぎがちです。

 

あるがまま

森田療法の根幹をなすこの言葉。常に念頭に置きたく、実践できれば人生を変えられるほどの影響力を持つ考え方だと思います。今日はバイトが休みでだらだらしていましたが午後に入って体調が悪く、痛みを和らげるために飲んでいますので解説は言葉足らずになる可能性もありますがご了承ください。

 

こちらの本には「あるがまま」が何度登場するかわかりません。紙の本で検索等なく該当の箇所を簡単に特定できないのはある意味逆に新鮮ですね。大学時代はこれが当たり前だった気がしますが。今でも何らかの書籍?論文?を書く人で引用したい人は紙をめくりながら目視で探すしかないのでしょうか?

 

「あるがまま」は単に日本語なので意味は普通に通ると思いますが、その本質とはなんでもかんでもそのままにしろという意味ではもちろんなく、(ある意味それでしたらみんなやっていることとも言えます)自分の目的、それも人間ならではの、より善く生きたい、ただの動物以上に高まりたいという目的に沿わない欲望–––怖さ、怠けたい、楽したい、後回しにしたい、etc、、–––を、「解消して」からではなく、それを「あるがまま」つまりほっとく、にして、人間として高まりたい欲求(それを本来の欲求とこの本では書いていたと思います)を達成できるような、「行動」を取っていくこと。

 

このような立ち回りを総称して「あるがまま」と呼称しているのが、森田療法のコアになる考え方だということです。

それが、著者が末期の転移がんに侵され、失明し耳が聞こえなくなり、下半身不随になりながらも口述筆記でこの本を完成させ、それから30年ほどもたって僕を勇気づけてくれている根本の原因、要因となっている訳です。なぜなら著者自身もこの本に記していますが患者の治療を森田療法で行うに伴って、森田療法の実践をだれよりも行うように自然になっていたからです。

 

おそらく日本人であれば自然に親しめる考えに則った理論であり、皆が仮に実践すれば社会が変わる可能性すらあります。しかし僕自身が今も再認識していますが、この本を読んでいながらも不安や実際の体調不良で痛みや不調に耐える真っただ中にいる状態では、「あるがまま」の考え方を思い出すことすらも難しいというのはあります。

 

繰り返し実践し習慣レベルにできれば、まったく違う人生の立ち回りを身に着けられる可能性を秘めていますが、その域に達するまでは楽器の練習よろしく数年にわたる地道な修練が必要なことでしょう。